ページをめくって1つめから、思わず興奮してホワイトボードに書き出してしまった。(実話)


6年間単位を落とし続けた俺が1ヶ月で線形代数をマスターする方法 -書評-単位が取れる線形代数ノート
多くの教科書はこの「なんの役に立つのか」という視点のバランスが悪い。

そしてそのバランスを見事に戻してくれた本書に感謝したい。

本書は根上生也なる数学者兼ライターが書いた数学というより発想法の本。
あまり深く調べてない。だって重要なのはそこじゃないもの。

本書の特徴はあまりにも役立ちすぎる発想の転換の紹介にある。なんど「あぁ」がでたことか。思考訓練にはもってこいの一冊。

内容は主に幾何、パズルを中心に語られており、中学校までの数学の知識で十分理解できる。難しい説明は一切無し(たまにくどいけど)、1時間もしないうちにすらすらと読み終えることができた。

しかし、このAHA!体験振りが尋常じゃないのだ。この快感を味わってほしいがために、この記事に内容について書きたくないほどだ。

もちろん数学を専攻している人間にとってはごく当然のことしか書かれていないのだろうが、なぜこれを学校で教えてくれなかったのかと常々悔しくなってしまう。特に「暮らしを楽しむ問題」は技術の視点から見れば秀逸な内容かもしれない。簡単でいてツボをおさえている。

僕の中で学校で教える事の基準は3つだ
1.「社会の役に立つか」
2.「歴史的に見てすごいことか」
3.「寛大になれるか」である。

実社会で役に立つと言う観点からすれば資産運用などを学ぶ金融教育の右にでるものは少ないだろうが、実際に学校ではそこまで行われていない。
学校で金融教育を大々的に行わない理由はそこにある。金融を学ぶことで人が寛大になるかといわれると方法次第でかなり逆効果になるリスクがある。

そして2.についても触れておくが、

技術の観点からすれば歴史的に「技術が社会を変えたこと」、「社会が技術を変えたこと(必要としたこと)」の両面を学ぶことが重要である。

数学においても歴史的に「数学が社会を変えたこと」、「社会が数学を変えたこと(必要としたこと)」が重要であるからこそ学ぶのだ。

そしてそれらが補完していることも重要である。

こうして社会を数学と技術が支え、社会が数学と技術を欲する。この仕組みを知り、維持するためにも、是非読んでおきたい一冊だ。