著作権管理に革命!コピー機に自動的課金システム
日立製作所、日立システム九州、リコー、ゼンリンの4社は、新聞や出版物などの著作物を複写する際に自動で著作権使用料を課金できる新システムの実証実験に成功した。
 新システムは、個体識別が可能な無線ICタグを装着した著作物を、ICチップ読み取り機能を搭載した複写機でコピーすると自動的に著作権管理センターに使用料が課金される仕組み。出力した複写物には特殊な透かしが入り、2次的複写の際にも課金され、無断転用も防止できる。


携帯業界に衝撃、米国企業が多機能携帯の基本特許を取得
【Technobahn 2008/1/26 10:48】米カリフォルニア州のミネルバ・インダストリーズ(Minerva Industries)社が22日付けで米特許庁から許可を受けた特許(US 7,321,783 B2)が米携帯電話業界に衝撃を与えている。

 今回、ミネルバ社が取得した特許はパームサイズの携帯電話に、インターネット接続やメモリー用のスロットを装備したいわゆる多機能携帯電話の基本概念をまとめた基本特許に近いもの。業界ではこの特許があればほとんど全ての携帯電話メーカーに対しても特許侵害の訴訟を起こすことが可能といった見方が強まっている。


一ヶ月以上前の記事を引用してしまって申し訳ないが、思うところがあったので。
個性を捨てろ!型にはまれ!を読んでいても思ったのだが、基本すなわち『型』となるような一次的な概念を知財制度で保護するのはどうするべきか、と考えるのだ。

技術的な問題も含むのでそう簡単には語れないのだが、尊重・保護を促す知的財産のシステムが過剰に機能しすぎていて逆にクリエイターのやる気を奪っていることは多くの者が語っている。商標一つにしても、「単語」を登録して保護するシステムって、1億人いたらどれだけ同じような発想が出るか、考えればわかるものだ。(もちろんその分商標って概念は緩いのだが)

知財は現在のところ明快な落としどころが見つからないからこそ問題ではあるのだが、とにかく「尊重」の方法一つにしても評価の指標が「お金」というところが一番めんどうな問題である。

みんな、「著作権」大好きすぎやしないか…!?
権利を守るために複製を規制することは、情報の伝達スケールおよびスピードを規制し、イノベーションの機会を搾取しかねないわけだ。インターネットが生まれて、せっかくボーダーレスかつハイスピードな情報共有体制が整いつつあるというのに、その上に流すコンテンツを縛っていては、何もはじまらないではないか。

30年前ならそれで良かったのかも知れない。でも、今の時代は違うということを、もう少し意識すべきだ。


そう、貧乏学生である自分としても毎月収入の3割は書籍の購入に費やす。たまに音楽。これが僕の生活をどれだけ圧迫していることか。ほんで指針的には以下の考えが浮かんだ。

1.基本となる概念を特許として『保護』しない
ビジネス特許なるものが特許として認められるようになったとき、会社はこぞってアイデアを出しつくした。ビジネスこれにより社会に混乱が生じたり、様々な問題点が指摘された。

汎用性の高い特許ほどお金は取れるが保護次第で発展に支障をきたす。しかし汎用性は一概に判断できるものではなく、現状ではQRコードのようにクリエイター側がある程度保護してくれたら無償で提供という譲歩を促すしか我々消費者が有効に活用する方法がない。

2.二次創作こそ保護すべき
二次創作はなぜ行われるべきか。基本的に何かの特許を踏まえた応用特許であれば技術的物理的に国を豊かにさせる。著作であれば情緒的精神的に国を豊かにさせる。知財の制度は文化の保護の一面ばかり謳われるが、重要なのはどれだけの人を不快にさせずどれだけの人が豊かになれるかである。文化が一番と言うなれば、オマージュも文化である。

3.特に著作の保護は対外的に行われるべき。
国内での規制ばかりに目が行きがちであるが、サブカル系コンテンツを過剰(と思われるまで)に保護する必要性は、海外に大きな市場があるからこそである。海外におけるいわゆるジャパニメーションをはじめとした各コンテンツ市場は大きく、例えば先日テレビで見たのだが、ねぎま等でおなじみの赤松健氏は、積極的にキャラグッズの海外展開を行ってきたことで、年商は2億円であるという。海外のアニメのサイトを見れば画像が使われていない事の方が少ない位なのだが、あまり海外に対する著作権訴訟の話は聞かない。

4.ケチってないで市場広めろよ
また、主な著作権違反である違法ダウンロードやデッドコピーの原因は主に貧困であるという。ダウンロード違法化を規制するなんてケチなこと言わずに、
海外にどしどし投資すればいい。音楽の流通企業にしても、所属アーティストの一曲のプロモーションを行うだけの数百万の予算があれば、海外に学校を作れるじゃないか。そこで日本語を教えて、日本語の歌を流通させればいい。

あくまでクリエイトを中軸に据えなければ知財制度はループしないはず。技術の発展で軸が動きつつあって混乱が生じているのは重々承知だ。だが、消費者(利用者)とクリエイター・流通者の譲歩があってこそwin-winの関係だ。お互いが自由と既得利権を主張し合う今の状況や関係はあまり好めないなー。