最前線で楽しまれている方は良く言われるのですが、それが意外と簡単じゃないんです。言うはやすし、行うはキヨシ難しというか。

学校の授業ってもっとおもしろくできるだろ
 何が違うかと言うと、きちんと楽しませたり、モチベーションを維持させたりというゲームデザインがしてあるかどうかで、ここを埋めてやれば学校の授業だって時間を忘れて没頭できるものにできるはず。

 勉強ができないのは、生徒のせいもあるかもしれないけど、授業がつまんないからというのも大きいと思うんですよね。誰だって、クソゲーを何時間もやるの苦痛だもん。
 苦痛に耐えて忍耐力がうんぬんと言う人もいると思うんですが、モチベーションが高ければちゃんと楽しみながらだって忍耐力つけられるんじゃないかなあ。だってあんなにアホみたいに難しくて、めちゃくちゃ苦しめられた大魔界村も、血のにじむような努力をして、最後はクリアできたし。



ゲームデザインによる授業という視点は、教育工学という分野で行われています。

いわゆるインストラクショナル・デザイン(ID)という手法で呼ばれ、授業をゲームの生産過程のようなプロジェクトに見立てて設計・教材開発・教育製品の開発などを行います。(ここではわかりやすくしていますが本当はもっと包括的な手法・概念です)。

しかしこれを行うためにはインストラクショナル・デザイナーという資質が必要になります。教育工学事典P36より
(2)インストラクショナル・デザイナーには学習心理学、教育工学、認知心理学などの専門的な知識と経験が欠かせない。こうした資質を備えたインストラクショナル・デザイナーが「内容の専門家」(Subject Matter Expert:SME)とともに協力して瀬教育製品の開発を行い、教育実施の標準化を図って効果的な教育実施を可能にする。


多分このデザイナーが学校に一人いればいいのに、という提言だと思うのですが、現段階では教育予算が足りず、教育現場では教師の数すら足りていないのが現状です。一部の大学の先生や知識・経験とも豊富な先生とつながりのある教師以外は、ぎりぎりの所で授業を考え、必要以上の雑務・事務処理と戦っている現状です。教員がデザイナーになるのにも相当負担がかかります。

一人の先生が40人の生徒を相手に、体験型の授業を運営する事は相当の負担です。生え抜きのエリート教師ばかりであればこれも改善できるでしょうが、日本は四年間大学に通うだけで免許が出る仕組みです。外国では大学院まで出ないと教員には慣れない国もあります。また教育予算が少ないため、正規の教員の採用を押さえ、臨時免許の講師で授業を埋めるという現状もあります。

さらに、「時間がないって言うけど教師の中には仕事が終わったら早く帰る人もいる」とも指摘されますが、それは業務の怠慢として捉えるのでなく、組織の運営がうまくいっていないと考えてみてほしい部分です。

 例えば会社に一人だけばりばりに仕事が出来る会社員がいたからと言っても、その人をちゃんと支援する社員や仕組みがなければ、会社の運営も、他の会社と提携しての仕事も、うまくいくはずがありませんよね。

それと同じ状況が教育現場にあると考えてください。このように予算・組織運営・システムが悪化している状態のまま、教育行政は指針ばかりを変えて教師に負担を強いている状態です。

本当に「ゆとり」が必要なのは生徒でなく教職員の方なのです。

授業がつまらないからゲームデザイナーのような存在を、というのは最もですが、現状を理解した上で訴えるべきはもっと別の所(例えば教育予算増を!とか)だとおもうんですよね。

 教員は社会人と違って外に出てコネクションを作る時間はかなり少ない状態です、しかも他分野の人とは特にです。もしあなたが教育をよくしたいと思うのであれば、BLOGで訴えるとともに、是非、近所の学校に「授業がしてみたいんですが」と連絡してみてください。社会的地位もあるようですし、実現すれば、子どもたちにあなたが大事と思うことを伝えてみてください。それが子どもたちにとってかけがえのない体験になりますし、「面白い教育」がどれだけ難しいかも理解できるのではと思います。

教育を批判するばかりで、協力をしようとする大人が少ないことが、今一番の問題かもしれないのです。